Adaptive Performance 4.0、CppSharp、Photon Fusion - Unity Weekly 075
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Adaptive Performance 4.0 によるモバイルパフォーマンスの最適化
Adaptive Performance 4.0 によるモバイルパフォーマンスの最適化 | Unity Blog
Unity 2022 TECHストリームに導入されているAdaptive Performance 4.0で追加された機能について紹介しています。
Adaptive Performanceはモバイルデバイスの熱や電力などの状態のフィードバックを受けてアプリケーションの挙動を変更することで、サーマルスロットリング防ぎ、アプリケーションのパフォーマンスを維持するための仕組みです。Samsung端末のみで利用できます。
Adaptive Performance 4.0では主に、ビジュアルスクリプティングサポートと4つのスケーラーが新たに追加されました。
ビジュアルスクリプティングサポートでは、Adaptive Performanceの提供するメトリクスやイベント、スケーラーなどにアクセスできます。詳細はこちらのドキュメントから確認できます。
また、下記4つのスケーラーが追加されました。
- レイヤーカリングスケーラー
- レイヤーカリングを行う距離を処理負荷に応じて動的に変更します
- 変更するプロパティは具体的には Camera.layerCullingDistances
- レイヤーカリングを行う距離を処理負荷に応じて動的に変更します
- デカールスケーラー
- パーティクル数やデカールプロジェクターなどを処理負荷に応じて動的に減少・重要度の低いものはオフにしたりデカール距離を短縮することで、パフォーマンスを安定させます
- カスタムスケーラー
- 独自のスケーラーを実装するための仕組み
- 標準のスケーラーには存在しないフォグやポストプロセッシングなどのスケーラーを独自に実装する方法を紹介しています
- 物理スケーラー
- 物理エンジンが更新処理を行う Time.fixedDeltaTime を動的に調整することでパフォーマンスを安定化させます
Articles
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C/C++で開発したプラグインをC#から呼び出す際のP/Invokeの記述(バインディング)を自動生成する CppSharp の基本的な使い方からポインタや関数ポインタ、文字列の扱い方、Unityでの利用方法などについて解説しています。
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ブログの著者が開発する uLipSync のタイムラインクリップ上の波形描画機能が重たい件をどう改善したかについて紹介しています。
具体的には波形テクスチャの生成を AudioCurveRendering.DrawMinMaxFilledCurve
で行っていて、これがパフォーマンスのボトルネックであった問題を、自前でテクスチャ生成とそのテクスチャを使い回せるときにはキャッシュすることで改善しています。
Color[]
に値を詰めて Texture2D.SetPixels
を呼び出してテクスチャを生成する方式と、 Texture2D.GetPixelData
で NativeArray
を受け取って直接その配列に書き出しを行う方法、さらに NativeArray
へのテクスチャの書き込みをBurst + Job化することで高速化する方法についてそれぞれ検証しています。
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【Unity】Cinemachine 内部処理 完全解説 - Qiita
Cinemachineの内部挙動について、 CinemachineVirtualCameraBase
・ CameraState
・ CinemachineBrain
の3つの要素がどのように連携してメインカメラに描画するのかについて解説しています。
また、Cinemachineの拡張処理の概要と独自の拡張処理の書き方についても言及しています。
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URPで丸影を真下に落とす方法の検討 - Synamon’s Engineer blog
URP(Universal Render Pipeline)で大量な描画を前提としてキャラクターの直下に丸影を落とす方法について、Shadow Mapの拡張とデカールによる丸影を検証しています。
Shadow Mapの拡張では、キャラクターのCast Shadowsはオフにして、キャラクター直下にCast ShadowsをShadows Onlyなスフィアを配置してすることで実現しています。また、丸影をメインラインとの向きを無視してオブジェクトの真下への投影を、URPの ShadowCasterPass.hlsl
を参考にShaderGraphで実現する方法を解説しています。
デカールを用いた手法では、同様にキャラクターのCast Shadowsをオフにして、子オブジェクトに「URP Decal Projector」コンポーネントを追加して、丸影用のマテリアルをデカールとして配置しています。
また、2手法のパフォーマンス検証も行っています。
ShaderGraphで複数マテリアルをひとつにまとめる
[Unity]ShaderGraphで複数マテリアルをひとつにまとめる - Qiita
1つのオブジェクトを複数の質感を表現する手法の比較と、1つのオブジェクトを1マテリアルで複数の質感を表現するようなシェーダーをShaderGraphで作成する方法を検討しています。
記事ではオブジェクトのどのポリゴンをどの質感で表現するかをテクスチャに書き込み、そのテクスチャの情報を元に質感を出し分ける手法と、それをShaderGraphを構築する方法について解説しています。
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UGUIのOutlineを元に綺麗なアウトラインを描画する - Qiita
uGUIのアウトライン描画で「尖った形状に弱い」といった問題と、それを解決する方法として通常4方向に元画像をずらしてアウトラインを描画する方法を8方向、16方向に増やす方法の紹介しています。
また、uGUI標準のアウトラインコンポーネントの実装を読み解きつつ、これを実現するために標準のアウトラインコンポーネントを継承する形で実装方法について解説しています。
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