Unity Hubは2.1.0からプレビュー版としてCLI経由で利用できます。 ただリリースノートでは下図のようにほぼ詳細が記載されていません。
こちらの利用方法について簡単にメモとして記載しておきます。動作チェックは下記のとおりです。
- macOS Catalina (10.15.6)
- Unity Hub 2.4.1
Unity HubのCLI起動
Mac標準で、Unity Hubは下記にインストールされます。
/Applications/Unity\ Hub.app/Contents/MacOS/Unity\ Hub
これを--headless
引数をつけて起動することで、CLI経由でHubを操作できます。試しにヘルプを表示してみます。下記コマンドを実行することでヘルプを確認できます。
$ /Applications/Unity\ Hub.app/Contents/MacOS/Unity\ Hub -- --headless help
Commands:
editors
description: list the releases and installed editors
alias: e
example: Unity\ Hub.app/Contents/MacOS/Unity\ Hub -- --headless editors -r
options:
[default] list of available releases and installed editors on your machine combined
--releases|-r only list of available releases promoted by Unity
--installed|-i only list of installed editors on your machine
...続く
CLIは下記のように利用します。
/path/to/Unity\ Hub -- --headless {command} [options]
{command}
には現在 editors
、install-path
、install
、install-modules
が利用できます。それぞれ順に説明します。
editors
: エディター一覧の確認方法
editors
は、インストール済みのエディターや利用可能なエディター一覧を確認するコマンドです。
--releases
または-r
をオプションとして指定するとリリースされているUnityエディターのバージョン(の最新の一部?)を一覧表示します。この一覧はおそらくGUIの下図赤枠のバージョン一覧かと思います。
--installed
または-i
は操作しているインストール済みのエディターを一覧表示します。
また、指定しない場合は両方一覧表示します。
# リリース済み一覧表示
$ /Applications/Unity\ Hub.app/Contents/MacOS/Unity\ Hub -- --headless editors --releases
2018.4.27f1
2019.4.12f1
2020.1.8f1
2020.2.0b5
# インストール済み一覧表示
$ /Applications/Unity\ Hub.app/Contents/MacOS/Unity\ Hub -- --headless editors --installed
2019.3.12f1 , installed at /Applications/Unity/Hub/Editor/2019.3.12f1/Unity.app
2019.4.11f1 , installed at /Applications/Unity/Hub/Editor/2019.4.11f1/Unity.app
install-path
: Unityのインストールパスの確認・設定
install-path
は、Unityエディターをインストールするパスを指定または設定するためのコマンドです。
$ /Applications/Unity\ Hub.app/Contents/MacOS/Unity\ Hub -- --headless install-path -s /Users/yucchiy/UnityEditor/
# 以降Unityが/Users/yucchiy/UnityEditor/にインストールされる
$ /Applications/Unity\ Hub.app/Contents/MacOS/Unity\ Hub -- --headless install-path --get
/Users/yucchiy/UnityEditor/
ちなみにこの値が設定されていない場合は、デフォルトパスにインストールされます。筆者の環境では下記にインストールされます。
/Applications/Unity/Hub/Editor/
install
: Unityエディターのインストール
install
は、Unityエディターをインストールするためのコマンドです。
--version
でインストールするバージョンを指定します。これは必須で設定する必要があります。
--module
では、追加でインストールしたいモジュールを指定します。複数ある場合は --module mod1 --module mod2
のように指定します。モジュールには下記があります。(:
の右側の文字列を指定します。)
Documentation: documentation
Standard Assets: standardassets
Example Project: example
Android Build Support: android
iOS Build Support: ios
tvOS Build Support: appletv
Linux Build Support: linux-mono
SamsungTV Build Support: samsung
Tizen Build Support: tizen
WebGL Build Support: webgl
Windows Build Support: windows
Facebook Gameroom Build Support: facebook-games
MonoDevelop / Unity Debugger: monodevelop
Vuforia Augmented Reality Support: vuforia-ar
Language packs: language-ja, language-ko, language-zh-cn, language-zh-hant, language-zh-hans
Mac Build Support (IL2CPP): mac-il2cpp
Windows Build Support (Mono): windows-mono
Android SDK & NDK Tools: android-sdk-ndk-tools
OpenJDK: android-open-jdk
Lumin OS (Magic Leap) Build Support: lumin
--childModules
では上記パッケージをインストールする際に自動で依存パッケージをインストールします。基本ONでもいいかもしれません。
2020.1.8f1
をiOSとAndroidのPlayback Engineモジュールつきでインストールするのは下記のとおりです。
$ /Applications/Unity\ Hub.app/Contents/MacOS/Unity\ Hub -- --headless install --version 2020.1.8f1 --module ios --module android --childModules
モジュールのインストールは、後述する install-modules
で後から追加インストールすることもできます。
install-modules
: モジュールの追加インストール
install-modules
は、インストール済みのエディターに対してモジュールの後からインストールをするコマンドです。
--version
で対象のエディターを指定し、インストールしたいモジュールを--modules
で指定します。こちらは install
コマンドと同じです。
2020.1.8f1
に追加でDocumentationをインストールするには下記のコマンドを発行します。
$ /Applications/Unity\ Hub.app/Contents/MacOS/Unity\ Hub -- --headless install-modules --version 2020.1.8f1 --module documentation
まとめ
Unity HubをCLI経由で利用する方法について説明しました。